「死ぬこと」を考える
「死ぬこと」が今ほど多く話題になる時代はなかったのではないだろうか。 しかし、「生きること」 が 「死ぬこと」 と近い関係にあった時代はあった。 生まれてすぐの子が長生きできず、治療が難しい病気になれば助からない。 そればかりではなく、火事や台風などで考えられないほど多くの犠牲が出た、そんな時代のことだ。自分が、 あるいは、 家族の誰かがいつ死ぬことになるのか、先が見えない状況で生きている時代には、「生きること」のすぐとなりに 「死ぬこと」があった。
その時代の人たちは、「死ぬこと」は、今とは別の、次の世界へ行くことだと考え、生きていた。生きる努力をすれば、苦しむことのない人生が待っていると宗教にも教えられ、次の世界でのより良い人生を目指して生きていた。頭の中で「死ぬこと」をいつも意識しながら、 「生きること」に努力した。 「死ぬこと」が今よりずっと、「生きること」 に近い時代を生きていた。
数十年前から予測されてはいたが、いわゆる高齢化社会が目に見える形になってきた。 社会の高齢化は、高齢者をどう扱えばいいのか、増え続ける長期入院患者や寝たきりのお年寄りの看護や経済的な問題は誰が責任を持つのかなど、これまで経験したことのない大きな問題をもたらした。 また、高齢化によって、「死ぬこと」を真剣に考えるようになればなるほど、 かけがえのない今の命をより大切にして「生きること」 につながるのではないかということが、社会のひとりひとりに問いかけられている。
I. 上の文を読んで、正しいと思う文に〇を付けてください。
1.( )多くの高齢者は、長生きはいいことだと考える時代を生きてきた。
2.( )高齢者は様々な年代の人と「死ぬこと」について話すことが多くなった。
3.( )今は、以前より「死ぬこと」が多く話題になる時代である。
4.( )昔は「生きること」と「死ぬこと」が近い関係にあった。
5.( )昔の人は死んだ後の世界の存在を信じていなかった。
6.( )次の世界とは、死んだ後の世界のことである。
7.( )高齢化社会に起こった問題は以前から予測されていたことで、それほど大きな問題ではない。
8.( )高齢化の問題が問いかけているのは、「死ぬこと」を真剣に考えれば「生きること」につながるのではないかということだ。
1.( 〇 )多くの高齢者は、長生きはいいことだと考える時代を生きてきた。
2.( ✕ )高齢者は様々な年代の人と「死ぬこと」について話すことが多くなった。
3.( 〇 )今は、以前より「死ぬこと」が多く話題になる時代である。
4.( 〇 )昔は「生きること」と「死ぬこと」が近い関係にあった。
5.( ✕ )昔の人は死んだ後の世界の存在を信じていなかった。
6.( 〇 )次の世界とは、死んだ後の世界のことである。
7.( ✕ )高齢化社会に起こった問題は以前から予測されていたことで、それほど大きな問題ではない。
8.( 〇 )高齢化の問題が問いかけているのは、「死ぬこと」を真剣に考えれば「生きること」につながるのではないかということだ。
1.( 〇 )多くの高齢者は、長生きはいいことだと考える時代を生きてきた。
Many older people have lived through an era in which living a long life was considered good.
2.( ✕ )高齢者は様々な年代の人と「死ぬこと」について話すことが多くなった。
Older people have increasingly begun discussing death with people of various generations.
3.( 〇 )今は、以前より「死ぬこと」が多く話題になる時代である。
Today, death is discussed more often than it was in the past.
4.( 〇 )昔は「生きること」と「死ぬこと」が近い関係にあった。
In the past, life and death were closely connected.
5.( ✕ )昔の人は死んだ後の世界の存在を信じていなかった。
People in the past did not believe in the existence of a world after death.
6.( 〇 )次の世界とは、死んだ後の世界のことである。
The "next world" means the world after death.
7.( ✕ )高齢化社会に起こった問題は以前から予測されていたことで、それほど大きな問題ではない。
The problems caused by an aging society were predicted beforehand and are not particularly serious.
8.( 〇 )高齢化の問題が問いかけているのは、「死ぬこと」を真剣に考えれば「生きること」につながるのではないかということだ。
The issue of population aging asks whether thinking seriously about death may lead us to think about life.
II. 次の質問に答えてください。
1. 多くの高齢者にとって、「死ぬこと」はどんなことでしたか。
2.「死ぬこと」と「生きること」が近い時代とは、どんな時代でしたか。
3. その時代に生きていた人にとって、「死ぬこと」とはどういうことでしたか。
4. 筆者は社会の高齢化によって、何が問いかけられていると言っていますか。
1. 多くの高齢者にとって、「死ぬこと」はどんなことでしたか。
速い先の話で、自分の人間にはあまり必要な問題ではないと思っていました。
2.「死ぬこと」と「生きること」が近い時代とは、どんな時代でしたか。
子供が長生きできず、火事や台風などで多くの犠牲者が出るような、自分や家族がいつ死ぬかわからない時代です。
3. その時代に生きていた人にとって、「死ぬこと」とはどういうことでしたか。
今とは別の、次の世界に行くことでした。
4. 筆者は社会の高齢化によって、何が問いかけられていると言っていますか。
「死ぬこと」を真剣に考えることが、かけがえのない今の命を大切にして「生きること」につながるのではないかと問いかけられています。
1. 多くの高齢者にとって、「死ぬこと」はどんなことでしたか。
速い先の話で、自分の人間にはあまり必要な問題ではないと思っていました。
For many elderly people, what did “dying” once seem like?
They thought it was something far in the future and not a particularly pressing issue for themselves.
2.「死ぬこと」と「生きること」が近い時代とは、どんな時代でしたか。
子供が長生きできず、火事や台風などで多くの犠牲者が出るような、自分や家族がいつ死ぬかわからない時代です。
What kind of era was one in which “dying” and “living” were close to each other?
It was an era when children often did not live long, many people died in fires and typhoons, and no one knew when they or their family members might die.
3. その時代に生きていた人にとって、「死ぬこと」とはどういうことでしたか。
今とは別の、次の世界に行くことでした。
For people living in that era, what did “dying” mean?
It meant going to a next world different from the present one.
4. 筆者は社会の高齢化によって、何が問いかけられていると言っていますか。
「死ぬこと」を真剣に考えることが、かけがえのない今の命を大切にして「生きること」につながるのではないかと問いかけられています。
According to the writer, what question is being raised by the aging of society?
It raises the question of whether thinking seriously about death may lead us to value our irreplaceable present lives and to live more meaningfully.