Vocabulary
| No. | Word | Meaning |
|---|---|---|
| 1 | 思い出す | to recall; to remember |
| 2 | 連想スル | to associate; to recall |
| 3 | 帰宅スル | to return home; to go home |
| 4 | 呼び出す | to call out; to summon |
| 5 | ふうナ・ニ | style; manner; way |
| 6 | 指示スル | to instruct; to indicate; to direct |
| 7 | ~ままに | as; in accordance with |
| 8 | (汗)まみれ | covered in sweat; sweaty |
| 9 | 抜く | to pull out; to extract; to remove |
| 10 | 声がする | to hear a voice; to be audible |
| 11 | 正確ナ・ニ | accurate; precise |
| 12 | ~べき | should; ought to |
| 13 | 陽 | sun; sunlight |
| 14 | 得る | to be able to; to obtain |
| 15 | 生き返る | to revive; to come back to life |
| 16 | それとも | or; or else |
| 17 | (乾き)切る | to be completely dry |
| 18 | ごくごく | gulping; drinking noisily |
| 19 | のどをならす | to clear one's throat |
| 20 | ようやく | finally; at last |
| 21 | 解放スル | to release; to liberate |
| 22 | 見合わせる | to compare; to postpone |
| 23 | うなずく | to nod |
| 24 | 夕涼み | enjoying the evening cool; evening breeze |
| 25 | ~がてら | while; taking the opportunity to |
| 26 | きげんがいい | in a good mood; cheerful |
| 27 | 連れ出す | to take someone out; to lead out |
| 28 | もっとも | however; indeed |
| 29 | ~のことだから | given that; since |
| 30 | 打ち上げ | launch; celebratory party |
| 31 | 当時 | at that time; in those days |
| 32 | 通りがかり | passing by; passerby |
| 33 | 花火 | fireworks; firework display |
| 34 | ゆかた | cotton summer kimono |
| 35 | ゆったり(と)スル | to relax; to be unhurried |
| 36 | 腰を下ろす | to sit down; to take a seat |
| 37 | 見つめる | to gaze at; to stare at |
| 38 | 一瞬 | an instant; a moment |
| 39 | 辺り | vicinity; nearby area |
| 40 | 暗やみ | darkness; the dark |
| 41 | 瞬間 | moment; instant |
| 42 | きっかけ | trigger; chance; opportunity |
| 43 | ふと | suddenly; unintentionally |
| 44 | (10年)あまり | over ten years |
| 45 | ねだる | to beg; to pester |
| 46 | 眺める | to gaze at; to look at |
| 47 | ~つつ | while; although |
Reading
昼のにおい
父のことを思い出すと、決まって連想するにおいがある。夏の夕方、父は帰宅すると、兄と私を庭へ呼び出して、庭仕事を手伝わせた。「ここはこんなふうに・・・」と指示されるままに、二人は汗まみれになって草を抜き土を運んだ。疲れたなと思い始めたところに「ご飯ですよ」と母の声がする。父が「最後に水をやって、それから手を洗って食事にしよう」と言うと、その時、「昼のにおい」がした。
正確には、昼の終わりのにおいとでも言うべきだろう。一日中強い日に焼かれた草木が、水を得て生き返るにおい、それとも、乾ききった土が、ごくごくとのどを鳴らして水を飲むにおいだったのだろうか。どちらにしても、ようやく庭仕事から解放され、兄と顔を見合わせてにっこりうなずき合うときの、忘れられない嬉しいにおいであった。
手伝いへのお礼のつもりもあったのだろう、「夕涼みがてら…」と機嫌のいい日の父は、私たちを庭へ連れ出し花火をした。もっとも、花火と言っても、当時のことだから、打ち上げ花火や、通りがかりの人を驚かせるほど大きな音を出すものはない。ゆかた姿でゆったりと椅子に腰を下ろす父のところへ、花火を持って行き火をつけてもらう。「これが、最後」父がそう言って火をつけてくれた一本が消えると、それまで、火の花をじっと見つめていた目には、一瞬辺りが暗やみになってしまう。その瞬間、もう一度「昼のにおい」がした。子供の時間が終わる少し寂しいにおいだった。
昔のことをすべて覚えているわけではないが、何かがきっかけになって、ふと思い出すことがいくつかある。父が亡くなって、10年余り。子供たちにねだられ、時々公園で一緒に花火をする。花火は子供たちにも思い出として残るのだろうか。大きくなって懐かしく思い出すのはどんなことだろうかと、楽しそうな子供たちの姿を眺めつつ、「昼のにおい」を思い出す。
正確には、昼の終わりのにおいとでも言うべきだろう。一日中強い日に焼かれた草木が、水を得て生き返るにおい、それとも、乾ききった土が、ごくごくとのどを鳴らして水を飲むにおいだったのだろうか。どちらにしても、ようやく庭仕事から解放され、兄と顔を見合わせてにっこりうなずき合うときの、忘れられない嬉しいにおいであった。
手伝いへのお礼のつもりもあったのだろう、「夕涼みがてら…」と機嫌のいい日の父は、私たちを庭へ連れ出し花火をした。もっとも、花火と言っても、当時のことだから、打ち上げ花火や、通りがかりの人を驚かせるほど大きな音を出すものはない。ゆかた姿でゆったりと椅子に腰を下ろす父のところへ、花火を持って行き火をつけてもらう。「これが、最後」父がそう言って火をつけてくれた一本が消えると、それまで、火の花をじっと見つめていた目には、一瞬辺りが暗やみになってしまう。その瞬間、もう一度「昼のにおい」がした。子供の時間が終わる少し寂しいにおいだった。
昔のことをすべて覚えているわけではないが、何かがきっかけになって、ふと思い出すことがいくつかある。父が亡くなって、10年余り。子供たちにねだられ、時々公園で一緒に花火をする。花火は子供たちにも思い出として残るのだろうか。大きくなって懐かしく思い出すのはどんなことだろうかと、楽しそうな子供たちの姿を眺めつつ、「昼のにおい」を思い出す。
答えましょう
A「昼のにおい」を読んで、質問に答えましょう
1. 帰宅した父は子供たちに何をさせましたか。
2. いつ「昼のにおい」がしますか。
3. 筆者は、「昼のにおい」は、正確にはどんなにおいだと言っていますか。
4. そのにおいがすると、どんな気持ちになりましたか。
5. もう一度「昼のにおい」がするのはどんな時ですか。
6. その時、どんな気持ちになりますか。
7. 夏、筆者は、子供たちにねだられて、何をしますか。
8. その時、どんなことを考えますか。
B 友達と次のことを話してみましょう
1. 筆者が今また「昼のにおい」を思い出すのはどうしてですか。
2. 子供の頃のことで、今でも思い出すのはどんなことですか。